グラーツ工科大学のグループが、Advanced Scienceに心電図や筋電図の電極となるインクジェット法で作製したタトゥー電極の作製方法を紹介しています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Ferrari, Laura M., et al. "Ultraconformable Temporary Tattoo Electrodes for Electrophysiology." Advanced Science (2018).
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/advs.201700771/full
大学の紹介記事:
https://www.tugraz.at/en/tu-graz/services/news-stories/tu-graz-news/singleview/article/tattoo-elektroden-aus-dem-tintenstrahldrucker/
心電図(ECG)および筋電図(EMG)などの診断の場合、通常、ゲル電極を使用します。ゲルは短時間で乾燥するため、ゲル電極を用いて長期間の測定を行うことは困難です。
このような課題に対し、同グループは導電性ポリマーを市販のタトゥー紙に印刷してタトゥー電極を作製しました。 タトゥー電極は、転写画像として一時的に皮膚に塗布されます。厚みは1μm以下と非常に薄いため、電極は不均一な人間の皮膚に完全に適合させることができ、従来の電極が適していない身体の部分、例えば顔にも適用することができるとのことです。
プリンタで作成されたタトゥー電極のもう一つの特徴は、長期間の適用が可能な点です。
毛髪の成長などによって刺青に穴が開いても、電極の導電性や信号伝達性は損なわないため、試験では最大3日間において利用可能なことが確認されたとのことです。
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