EPFL Valais WallisとUniversity of Bolognaの研究グループが、インクジェット印刷とフラッシュ光照射により、NiおよびNiFeのナノ粒子を高速に生成する方法を開発しました。
この研究成果は、ACS Applied Energy Materialsに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Costa Bassetto, Victor, et al. "Print-Light-Synthesis of Ni and NiFe-nanoscale catalysts for oxygen evolution." ACS Applied Energy Materials (2019).
同研究グループは、インクジェット印刷とフラッシュ光照射を組み合わせることにより、直径が2.5 nm未満のNiおよびNiFeナノ電気触媒が2μg・cm –2未満の超低負荷で合成する方法を開発しました。
同グループは、触媒前駆体としてNiおよびFe塩化物を含むインクをカーボンナノチューブでコーティングされたガラス状カーボン電極上に迅速に印刷し、キセノンフラッシュランプからのミリ秒長の高強度光パルスにさらしました。
カーボンナノチューブのコーティングは、数百度の表面ピーク温度を生成する光熱吸収材として機能します。NiおよびFe前駆体の塩化物を含まない混合金属複合材料への光誘起還元は、印刷された前駆体フィルムで犠牲電子供与体として作用するアルコールによって促進されます。
大規模な電極生産とナノ粒子合成を単一の堅牢で迅速なプロセスに統合することに加えて、並列プリントヘッドを使用した前駆体比の調整可能性、周囲条件下での操作、キャッピング剤と界面活性剤の不在、および工業レベルへの拡張性は、この新しい電極製造方法の主な利点です。
さらに、このプロセスは、ドロップキャスティングなどの標準的な実験室規模の電気触媒堆積法よりも優れており、水熱合成およびソルボサーマル合成と比較して制御がより柔軟であることが特徴とのことです。
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