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インクジェット法と細胞膜損傷の関係

Indian Institute of Scienceの研究グループが、ピエゾ式インクジェットにおける駆動電圧と細胞膜損傷の関係を調査しました。

この研究成果は、ACS Biomaterials Science & Engineeringに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Barui, Srimanta, et al. "Acoustic Poration and Dynamic Healing of Mammalian Cell Membranes During Inkjet Printing." ACS Biomaterials Science & Engineering (2019).



モデル細胞株としてマウス3T3セルを使用したドロップオンデマンドインクジェット印刷時にピエゾに印可する駆動電圧における細胞生存率の影響を調査しました。


印刷後の細胞生存率は、Alamar Blueの生死判定キットを使用して評価されました。

印刷されていない対照集団と、それぞれ80、90、100 Vで印刷した後の細胞死率と比較した結果、有意な差は見つかりませんでした。


しかしながら、細胞増殖は、印刷未実施の細胞集団に比べて印刷実施した細胞集団が低い傾向にありました。


また、3、10、40、70 kDaの平均分子量のPIおよびデキストランプローブを使用して、細胞膜の完全性を定量化を行いました。

圧電アクチュエータの駆動電圧の増加に伴い、膜全体の損傷(PIにより評価)が増加し、これは常に未印刷のコントロールセルよりも大きくなることを確認しました。

標識デキストランの取り込みは、インクジェット印刷後にのみ発生し、対照細胞では観察されませんでした。

70 kDaの最大のデキストラン分子プローブは、80および90 Vの低い印刷電圧を使用した印刷後にのみ細胞に取り込まれ、100 Vでの印刷後には存在しませんでした。

2つの低い印刷電圧では、膜の損傷が回復し、印刷2時間後であればデキストラン分子が細胞に浸透しません。

ただし、100 Vで印刷すると、3および10 kDaデキストラン分子の取り込みが増加し、印刷後2時間以上、膜の多孔性が保持され、これらの3および10 kDaデキストランの取り込みが継続します。

作動電圧の増加に伴う膜の多孔性の変化は、印刷応力に応じた細孔形成の明確な核形成および成長段階によって説明できると考えられます。



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