Dalian University of Technology等の研究グループが、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カーボンナノチューブで調製したハイブリッドバイオインクを作製し、FDMにより円筒状の足場を作製しました。
この研究成果は、International Journal of Biological Macromoleculesに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Li, Liying, et al. "Engineering gelatin-based alginate/carbon nanotubes blend bioink for direct 3D printing of vessel constructs." International Journal of Biological Macromolecules (2019).
今日、3Dバイオプリンティングは、その高い構造再現性と低コストにおいて有望な技術であり、血管疾患の治療に期待されています。
人体の大型血管の3Dプリンティングが達成されたという報告がいくつかありますが、未充足の微小血管シミュレーション、足場材料の劣った生体適合性および機械的強度など、緊急に解決すべきいくつかの問題がまだ残っています。
そのような背景から同研究グループは、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カーボンナノチューブで調製したハイブリッドバイオインクを作製し、そのインクを用いて印刷ノズルから押出し、円筒状の足場に製造しました。
また、マウス表皮線維芽細胞を中空管状足場の内壁および外壁に接種して、人工血管を作製しました。
バッチで印刷されたバイオニック円形チューブの内径は3 mmで、平均壁厚は0.5 mm、長さは7〜10 cmでした。
結果は、カーボンナノチューブの適切なドーピングが複合足場の機械的特性を効果的に増加させることができることを実証しました。
また、定量的実験により、カーボンナノチューブの少量のドーピングは細胞毒性にほとんど影響を与えず、構築物は生体模倣血管の要件を満たすことができることが証明されました。
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