オークリッジ国立研究所(アメリカ)のグループが、エアロゾルジェット印刷を用いて低コストな表面弾性波センサーを作製したとIEEE Accessに発表しました。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Morales-Rodríguez, Marissa E., et al. "Fabrication of low cost surface acoustic wave sensors using direct printing by aerosol inkjet." IEEE Access (2018).
https://ieeexplore.ieee.org/document/8333691/
高速応答性がありコストパフォーマンスの良いセンサーの製造は、絶えず多様な業界に求められています。
本論文では、 エアロゾルジェット方式を用いた受動型弾性表面波(SAW)デバイスの印刷について報告しています。
エアロゾルジェット方式は、高解像度、迅速な試作、単純なプロセス、低い製造コスト、および大量生産といった重要なメリットを持つ印刷技術です。
また、弾性表面波(SAW)技術は、医療、航空宇宙、電気通信、産業、商業、自動車分野のアプリケーションにセンサーとして用いられています。
この研究では、圧電素子膜(LibO3)上に直接エアロゾルジェットシステムで銀ナノ粒子液を印刷することでセンサーを作製し、センサーの性能を確認しています。
作製した線幅、ギャップが異なるそれぞれのSAWデバイスは、40-87 MHzの周波数範囲での応答を示したとのことです。
この研究を通して、エアロゾルジェットの直接印刷によって、任意の形状の弾性表面波センサの迅速な製造が実証されたと主張しています。
使用した装置:
Optomec社製 AJ200 超音波噴霧器使用
https://www.optomec.com/printed-electronics/aerosol-jet-printers/aerosol-jet-200-series-systems/
インク:
Clariant社
EXPT Prelect TPS 50G2
https://www.clariant.com/en/Solutions/Products/2014/10/12/14/23/PRELECT-TPS-50
#エアロゾルジェット #配線
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