University of Calgaryの研究グループが、光焼結可能なグラフェンナノプレートレットを含むハイブリッド銅インクを開発しました。
この研究成果は、Flexible and Printed Electronics (2020)に掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Sandwell, Allen, et al. "Intensive pulsed light sintered flexible conductive hybrid ink in 3D printed polymers." Flexible and Printed Electronics (2020).
ポリマー材料へ導電性電極および回路を形成することは、埋め込みセンサーおよび回路にとって必要不可欠です。
しかし、従来の導電性材料は柔軟性にかける上、印刷後の高温な焼成工程を必要としました。また、銅インクは酸化の関係から、特殊な焼成環境を必要することが多いことも課題でした。
そこで、同研究グループは、耐酸化性と柔軟性の向上のためグラフェンナノプレートレットと銀被覆銅ナノパウダーで構成されるハイブリッド銅インクを開発しました。
焼成工程における高分子基材への熱損傷を防ぐため、ハイブリッドインクを焼結するために強力なパルス光(IPL)を使用しています。
本研究では、IPLプロセスを分析して、ハイブリッドインクの焼結中の熱特性を決定し、IPL放射照度を焼結の深さと、ハイブリッドインクフィルム内の抵抗率に関連付けています。
グラフェンナノプレートレット(GnP)をハイブリッドインクに追加することの利点は、曲げ試験での柔軟性と耐久性の向上にも表れています。選択的IPL焼結と呼ばれるプロセスも、ハイブリッドインクフィルムを有用な導電性パターンに微細パターン化するために利用されます。提案された方法は、機能的な3-D印刷されたポリマー構造内にひずみセンサーを埋め込んだ加法プロセスで実証されています。
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