Universidade do PortoとUniversidad de Vigoの研究グループが、ナノエマルジョンの各サイズにおける酸化安定性と界面濃度を評価しました。
この研究成果は、Journal of Colloid and Interface Scienceに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Costa, Marlene, et al. "Effects of droplet size on the interfacial concentrations of antioxidants in fish and olive oil-in-water nanoemulsions and on their oxidative stability." Journal of Colloid and Interface Science (2019).
コロイド化学および食品産業における基本的かつ未解決の問題の1つは、分子分布、特に酸化防止剤(AO)の界面濃度がエマルジョンの液滴サイズに依存するか否かです。
このような背景から、同研究グループは、さまざまな液滴サイズの一連のオリーブおよび魚の水中油型ナノエマルジョンを調製および特性評価し、動的研究を実施して、没食子酸(GA)の存在下および非存在下での酸化安定性および界面濃度を評価しました。
その結果、GAの非存在下では、液滴サイズ(80〜1300 nm)の変化がナノエマルジョンの酸化安定性に影響を与えないことを確認しました。
GAの添加によって、その酸化的貯蔵寿命を増加され、一定の界面活性剤体積分率では、酸化安定性および抗酸化剤分布は液滴サイズに依存しないことを確認しました。
本研究の結果、水中油型エマルジョン中の酸化防止剤の界面濃度、およびそれらの酸化安定性は、液滴サイズとは無関係であることを確認しました。
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