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構造化された表面における液滴の蒸発過程

National Research Tomsk Polytechnic UniversityとKutateladze Institute of Thermophysics Siberian Branchの研究グループが、構造化された表面における液滴の蒸発過程を観察しました。

この研究成果は、International Journal of Heat and Mass Transferに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Misyura, S. Y., et al. "Droplet evaporation on a structured surface: The role of near wall vortexes in heat and mass transfer." International Journal of Heat and Mass Transfer 148 (2020): 119126.


これまで、凹凸のある表面における液滴内の対流と凹凸部(キャビティ―)内の渦とを関連付けるデータはありませんでした。

そこで、同研究グループは、0.5〜2.5mmの異なる直径のキャビティ―を持つ水平な高温壁における液滴の蒸発に関する実験的研究を実施しました。




基板温度Twは74℃と83℃の2条件で評価しています。

また、本研究では加熱した基板上の構造化表面における蒸発挙動を、滑らかな表面での蒸発挙動と比較しています。

評価では微小粒子画像速度法(Micro PIV)を使用して、単一のキャビティ―およびいくつかのキャビティ―の近くで瞬間速度プロファイルを取得しました。


分析の結果、高温の液体がキャビティーから定期的に放出され、液滴内部の対流が増加することが確認されました。

滑らかな壁での液滴蒸発の挙動は、キャビティ―径が0.5 mmの構造化表面での挙動と一致することを確認しました。


キャビティ―の最も強い影響は、冷たい液滴が熱い壁に接触した時の蒸発過程の初期に現れます。

時間の経過とともに、構造化された壁からの蒸発速度は、滑らかな(構造化されていない)表面の蒸発に近づきます。



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