University of London、Cardiff University、University of Oxfordの研究グループが、液滴が基板に衝突する際に発生する飛沫(しぶき)に関して影響を与えるパラメータを調査しました。
この研究成果は、Physical Review Lettersに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
CASTREJON PITA, J. R., et al. "The Role of the Dynamic Contact Angle on Splashing." Physical Review Letters (2019).
https://qmro.qmul.ac.uk/xmlui/handle/123456789/56805
さまざまな基板に衝突したときの液滴のしぶきの振る舞いを調べます。
親水性から超疎水性表面までの範囲で、異なる湿潤特性を持ちます。 特に、飛沫に対する動的接触角の影響を調べた。 実験的アプローチ
高速イメージングと画像解析を使用して、見かけの接触角を
拡散速度 我々の結果は、毛細管数もいわゆるしぶきパラメータもこれらの状況下でのしぶき挙動を特徴付けるのに適切ではないことを示している。
しかしながら、著者らは、最大動的前進接触角とはねかけ比率βを示した。
しぶきの振る舞いを適切に特徴付ける。
固体の基材に衝突した液滴は、固体表面上から跳ね返るか表面上で拡がる振る舞いをします。
どのような振る舞いをするかは、液滴の特性や衝突速度だけでなく、大気圧や表面粗さ、表面微細構造、温度、剛性、基板速度など、幅広いパラメータに左右されることが知られています。
液滴の挙動はしばしばウェーバー数(We数)とレイノルズ数(Re数)で特徴づけられ、高いWe数とRe数では、衝突した液滴が薄膜を形成し、その後、微小な液滴を形成するために分裂します。このような現象はしぶきとして知られています。
しぶきを特徴づけるパラメータの把握を目的とした研究は多くありますが、パラメータの正確な組み合わせとその影響は未だ正確にとらえられていませんでした。
このような課題に対し、しぶきと関連するパラメータを把握するため、同研究グループは落下速度や基板の表面状態、液の特性を変更しながらしぶきの様子を解析しました。
その結果、しぶくか否かの閾値が動的接触角に依存することを確認しました。また、同グループの研究においては、しぶきが発生するか否かの最大前進接触角は調査したすべての基板において87±4°であったとのことです。
これらの発見は液体のディスペンスやコーティング、スプレー、ドラッグデリバリー、およびスプラッシュがコーティング性能に影響を与えたり、表面仕上げや品質を低下させる可能性があるその他の用途など、いくつかの産業環境で強い影響を与えると同グループは主張しています。
Comments