Chung-Ang Universityの研究グループが、落下衝撃と液物性を考慮したライデンフロスト現象に関する理論モデルを構築しました。
この研究成果は、Physics of Fluidsに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Park, Junseok, and Dong Eok Kim. "Dynamic Leidenfrost behaviors of different fluid drops on superheated surface: Scaling for vapor film thickness." Physics of Fluids 31.10 (2019): 101702.
液滴による固体表面の濡れは、インクジェット印刷などのいくつかの用途において重要な挙動のため、物理学、化学、および関連する工学分野で広く研究されています。特に、加熱された固体表面上の液滴は、表面から液滴への非常に効率的な熱伝達を伴う激しい相変化挙動を示すことが知られています。
また、特定の表面温度において、液滴と表面の間の物理的接触がなくなり、液滴は液滴自体から生成される薄い蒸気層に浮上する現象が発生します。この現象をライデンフロスト現象と呼び、現象が発生する温度をライデンフロスト温度(TLF)と呼ばれます。
加熱面での衝撃落下の場合、動的ライデンフロスト温度TLFは、衝撃速度、蒸気層の厚さ、流体の熱物理特性などのいくつかのパラメーターに依存します。
この現象に対し、同研究グループは、落下衝撃と蒸発蒸気流によって生じる圧力間のよく知られたバランス関係を使用して、TLFのモデル式を導き出しました。
初期衝撃時の落下慣性力と表面張力によって引き起こされる落下-蒸気界面の変形を考慮した結果、落下衝撃による液滴の直径とウェーバー数を含むフィルム厚の関係式が得られたとのことです。
この式による理論的な結果は、実際の実験データとよく一致することを確認したとのことです。
Comments