the University of DublinとUniversity of Pisaの研究グループが、親疎水基板における液滴の蒸発過程を分析しました。
この研究成果は、International Journal of Heat and Mass Transferに掲載されています。
この記事は下記論文の紹介記事です。
論文:
Gibbons, M. J., P. Di Marco, and A. J. Robinson. "Heat flux distribution beneath evaporating hydrophilic and superhydrophobic droplets." International Journal of Heat and Mass Transfer 148 (2020): 119093.
サーモグラフィと液滴形状解析を使用して、蒸発する親水性の水滴への熱と物質移動を実験によって調査しました。
また同様の評価を超疎水性蒸発液滴に対しても実施し、双方の結果を比較しました。
親水性液滴は、ピン止めされた接触線で最初に蒸発し、その後ピン止めを解除され、後退する接触線で蒸発することを確認しました。
両方の液滴の接触線領域で最大の熱流束が観察されます。
親水性液滴は、その接触線の長さ、気液界面温度、および蒸発の大部分の固液表面積のために、超疎水性の対応物よりも34%速く蒸発しました。
一般に、親水性液滴は、その接触線の長さと固液表面積が大きいため、より大きな熱を消費しましたが、超疎水性液滴は、蒸発時間の大半で接触線の長さ密度が大きいため、平均熱流束が大きくなりました。
蒸発する液滴への平均熱流束は、接触線の長さ密度の線形関数として変化することが実証されました。
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