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エアロゾルジェット法におけるミスト状態とレイノルズ数の関係

更新日:2019年9月9日

エアロゾルジェット装置を販売しているOptomec社の研究グループが、エアロゾルジェット過程を可視化することでレイノルズ数とミスト状態との相関を調査しました。

この研究成果は、Aerosol Science and Technologyに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Feng, James Q. "Mist flow visualization for round jets in Aerosol Jet® printing." Aerosol Science and Technology 53.1 (2019): 45-52.


エアロゾルジェット技術は、Φ1-5μmの液滴(ミスト)を生成し、それをガス流に乗って基板に衝突させる技術です。

本技術は、プリンテッドエレクトロニクスや3D造形など多くの分野で活用が期待されている技術です。


生成されたミスト流は層流状態であり、層流のまま基板に衝突させて使用します。

ミスト流を生成するノズル部と基板との距離が離れるにしたがって、層流から乱流に変化しミストが広がることが知られているため、ノズルと基板との距離を自由に広げることはできません。ノズルと基板との距離はノズル直径の10倍以下の設定し使用することが一般的です。

なお、このエアロゾルジェットミスト流における層流から乱流への変化に関しては、詳細な評価がなされていませんでした。


基板とノズルとの距離によるミスト状態の違い(Aerosol Science and Technology 論文より)
基板とノズルとの距離によるミスト状態の違い(Aerosol Science and Technology 論文より)

この課題に対し、同グループはミスト流を可視化することでミスト流の基本挙動に関し、明らかにする試みを本研究で行っています。

同グループはミスト流を可視化し、各レイノルズ数条件においてミスト流の確認を行いました。

その結果、層状ミストジェットは、レイノルズ数Re<600の場合にノズル径の20倍を超えて延びることを確認しました。

また、よりノズルの小さなジェット流(例えば、D = 0.15mm)の場合、層流のミスト流はRe<600の条件でノズル径の40倍、Reが1500程度の条件でノズル径の20倍程度保持されることを確認しました。




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