top of page

>

液滴の混合メカニズムとWe数の関係

更新日:2019年9月9日

University of Michigan–Shanghai Jiao Tong University Joint Instituteの研究グループが、薄膜層への液滴衝突における混合過程を解析しました。

この研究成果は、Physics of Fluidsで発表されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Ersoy, Nuri Erdem, and Morteza Eslamian. "Capillary surface wave formation and mixing of miscible liquids during droplet impact onto a liquid film." Physics of Fluids 31.1 (2019): 012107.


液滴を用いたコーティング方法(インクジェット印刷、エアロゾルジェット、およびスプレーコーティング)において、湿った表面への液滴の衝突プロセスの理解を深めることは重要です。

同グループは、青い水滴を透明な水面に滴下し、その混合過程をカラー高速度カメラを用いて観察することで、衝突及び混合メカニズムの解析を行いました。

この研究では特に、液膜への液滴衝突における2つのトピック(毛細管表面波形成と混和性液体の混合)に焦点を当てて解析を行っています。

無次元数であるウェーバー数(We)と液滴サイズ対する衝突する液膜厚み比(h)をそれぞれ4条件、計16条件における衝撃力学の分析をおこないました。



その結果、衝突時に発生する膨張/圧縮波や乱流、津波型の流れを引き起こす安定したクラウン壁の形成、運指やしぶきを引き起こす不安定なクラウンなど、混和性液体の混合メカニズムを計6種類、観察しました。

なお、液滴衝撃にって液膜を乱すことの結果として、衝突部から外側に向かう毛細管表面波が生成されたことを発見しましたが、本研究の範囲で用いたWeやhにおいて、発生した毛細管表面波の特性とWeやhの強い相関はみられなかったとのことです。



閲覧数:540回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page