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インクジェット法とプラズマを用いた還元グラフェン酸化物薄膜の作製手法を開発

Case Western Reserve Universityの研究グループが、インクジェット法とプラズマを用いた還元グラフェン酸化物薄膜の作製手法を開発しました。

この研究成果は、Advanced Materials Technologiesに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Sui, Yongkun, et al. "Electrically Conductive, Reduced Graphene Oxide Structures Fabricated by Inkjet Printing and Low Temperature Plasma Reduction." Advanced Materials Technologies (2019): 1900834.


同研究グループは、環境にやさしく、スケーラブルなプロセスとして、還元グラフェン酸化物(RGO)薄膜作製手法を報告しています。



薄膜上にバインダーなしで水溶液中に分散された酸化グラフェン(GO)フレークをインクジェット印刷し、続いてアルゴン(Ar)ガスのみを含む非加熱、高周波(RF)プラズマで処理することにより、RGO膜の製造に成功しました。


本研究の結果、プラズマプロセスによって、基材が138°C以下の温度まで加熱されることがわかっているとのことです。この温度は、RGOをフォトペーパーなどさまざまな基材に直接印刷できることを示しています。

電気化学還元などの他の低温法とは異なり、プラズマ還元は吸湿性材料に優しい手法であることが特徴です。


さらに、プラズマ処理は非導電性基板で実行できるプロセスのため、フィルム転写の必要がありません。アプリケーションの観点から、印刷されたプラズマ還元RGOは、優れた電気的、機械的、電気化学的特性を示しているとのことです。

過酸化水素の作用電極(H2 O 2)プラズマ還元GOから製造されたセンサーを評価した結果、277±80 µA mm-1 cm-2の感度を示し、この性能は電気化学還元によって作られたRGO作用電極に匹敵するとのことです。



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