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インクジェット法を用いたYBCOナノコンポジットフィルムを作製

Ghent UniversityとKarlsruhe Institute of Technologyの研究グループが、インクジェット法を用いたYBCOナノコンポジットフィルムを開発しました。

この研究成果は、Coatings 10.1 (2020): 17に掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Rijckaert, Hannes, et al. "Superconducting HfO2-YBa2Cu3O7− δ Nanocomposite Films Deposited Using Ink-Jet Printing of Colloidal Solutions." Coatings 10.1 (2020): 17.


近年、応用超伝導の分野における最大の課題の1つは、長尺生産用の高品質YBa2Cu3O7-δ(YBCO)ナノコンポジットフィルムの低コストでスケーラブルな処理でした。


そこで同研究グループは、YBa2Cu3O7-δ(YBCO)ナノコンポジットフィルムの超伝導およびピン止め特性を最大化しながら製造コストを削減するために、ドロップオンデマンドインクジェット印刷技術を使用して、コロイドYBCOインクをLaAlO3基板上に堆積させました。



事前に形成されたHfO2ナノ結晶を含むこれらのインクは、液滴の形成がインク自体のレオロジー特性に依存するため、インクジェット吐出可能な程度に調整されました。


印刷パラメータを調整した後、77 Kで自己電界臨界電流密度(Jc)が2.7 MA cm-2の450 nm厚の元のYBCOフィルムと、自己電界Jcが77 Kで3.1 MA・cm-²となる500 nmの厚さのHfO2-YBCOナノコンポジットフィルムを作製できました。


最終的なHfO2-YBCOナノコンポジットフィルムは、HfO2ナノ結晶とのBa2 +反応性のため、YBCOマトリックスに分散したBaHfO3粒子を含んでいることが判明しています。


これらのナノコンポジットフィルムは、磁場の増加とともにJcのより緩やかな減少を示しました。

また、これらのナノコンポジットフィルムは、元のフィルムよりも高いピン止め力密度も示しました。

このピン止めの強化は、YBCOマトリックス内のBaHfO3粒子の好ましいサイズと分布に関連していました。


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