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フラッシュ焼結パラメータのモデル化

更新日:2019年9月9日

School of Xidian Universityの研究グループが、フラッシュ焼結用銀ナノ粒子における焼結パラメータを予測するためのモデル化を実現しました。

この研究成果は、Nanomaterialssで発表されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Meng, Fanbo, and Jin Huang. "Evolution Mechanism of Photonically Sintered Nano-Silver Conductive Patterns." Nanomaterials 9.2 (2019): 258.



金属ナノ粒子を用いた印刷は、プリンテッドエレクトロニクスを実現する手法として多くの分野で研究が進められています。

多くの金属ナノ粒子は、印刷後に焼結工程が必要です。一般的な焼結工程は加熱工程であり、200℃近い温度で1時間程度の加熱が必要です。

高温1時間の焼結工程は、使用できる基板種類の制限や、生産性に影響を与えるため、懸念されている内容です。




一方で、短時間の焼結が実現できるフラッシュ焼結用金属ナノ粒子は、その高速度のために最も有望な焼結方法です。

しかしながら、現在のフラッシュ焼結法は安定性が乏しく、導電性パターン表面は損傷を非常に受けやすいことが知られています。

したがって、焼結パラメータの最適化が必要です。最適化を効率的に行うためには、シミュレーションによる焼結パラメータ予測システムの確立が求められています。


本研究では、金属ナノ粒子の焼結特性を研究するためのフラッシュ焼結ナノ銀粒子モデルを提案しています。


焼結領域の温度場は熱伝達式と焼結状態を用いて求め、ナノ銀粒子の導電パターン密度は流体力学有限要素法を用いて求めています。

導電パターンの構造密度および導電率は、結晶構造の電子状態密度および電位分布を用いて決定されています。

焼結状態は焼結パラメータに基づいて予測されています。


シミュレーション結果は、電子顕微鏡を用いて観察された異なる焼結度に対応する実際の導電パターンと一致していたとのことです。

この研究の結果は、フラッシュ焼結のための基準となる焼結パラメータを提供しています。



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