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プラズマアシストによるインクジェットの細線印刷

University College London のグループが、インクジェット塗布の後処理として大気圧プラズマ焼結を実証しました。

この研究成果は、Advanced Materials Technologies(2018/2)掲載されています。

この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Knapp, Caroline E., et al. "Room‐Temperature Plasma‐Assisted Inkjet Printing of Highly Conductive Silver on Paper." Advanced Materials Technologies 3.3 (2018): 1700326.

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/admt.201700326



銀ナノメタルインクに代表されるインクジェット用金属インクは、塗布するだけでは導電性を発揮しません。金属ナノ粒子の安定分散のために、一般的に金属ナノ粒子が高分子でコーティングされています。

インクジェット印刷した後に、上記高分子を加熱処理によって除去することで導電性が発揮されます。この加熱処理として、150℃以上1時間程度の加熱後処理が必要です。

この加熱処理の必要性があるため、インクジェット印刷による配線作製は生産性や使用できる基板の耐熱性が課題となることが多くありました。


このような課題に対し、同グループは大気圧プラズマを用いて印刷物の焼結を行うことで、従来の加熱処理に比べて短時間で焼結が可能であることを実証しました。


プラズマ焼結の様子(Wiley Online Libraryより)

有機物の除去を必要とする金属インクのプラズマ支援インクジェット印刷は、紙上に高度に導電性の印刷物堆積を容易にするとのことです。

今回紹介された大気圧プラズマ焼結法は、従来の熱処理と比較し迅速でかつ焼結方法として効果的とのことです。


●同様の研究を行っているグループ:

・産業技術総合研究所

低温プラズマ焼結

https://unit.aist.go.jp/flec/fup/cps.html






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