top of page

>

傾斜した疎水基板上の液滴挙動

京都大学の研究グループが、傾斜した疎水基板上の液滴挙動に関して調査しました。

この研究成果Researchgateに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Yuan, Zhicheng, Mitsuhiro Matsumoto, and Ryoichi Kurose. "3-D NUMERICAL SIMULATION ON DYNAMICS OF A WATER DROPLET SLIDING ON AN INCLINED MICRO-GROOVED SUBSTRATE." (2019).



傾斜した疎水性基板上の液滴の挙動を理解することは、セルフクリーニング、防氷、液滴凝縮などの新しい技術の開発に役立ちます。


疎水性表面上の環境塵埃を拾う液滴に関するいくつかの実験的調査、および疎水性または親水性壁上の静的および拡散液滴の2Dシミュレーションが既になされています。


しかし、疎水性表面の耐久性の問題に関しては、溝による表面の濡れ性を調整する代替技術が大きな注目を集めているものの、溝付き基板上の液滴の動きはさまざまな表面の特徴について十分に研究されていません。


同研究グループは、流体のレベルセットと体積の結合(CLSVOF)表面追跡スキーム、連続表面力(CSF)メソッド、およびシーバーグの動的接触角(DCA)モデルを使用した3次元数値シミュレーションを行い、傾斜した基板上の水滴の動きを調査しました。また、そのシミュレーションの有効性を実験と比較して調査しました。


数値モデルを拡張して、マイクログルーブ基板上の液滴のダイナミクスを予測し、スパン方向の溝とストリーム方向の溝を持つ基板である堅牢で耐久性のある超疎水性表面を開発しました。


結果は、数値シミュレーションが2つの異なるマイクロ溝表面上の液滴のダイナミクスを追跡する際にうまく機能することを示しています。

さらに、マイクログルーブによる装飾は、濡れ性を変化させ、超疎水性表面の堅牢性と耐久性を向上させるための有用な表面加工技術となります。




閲覧数:28回0件のコメント

最新記事

すべて表示

液滴壁衝突条件の分析モデルを構築

Michigan Technological Universityの研究グループが液滴壁衝突条件の分析モデルを構築しました。 本研究成果は、Journal of Industrial and Engineering Chemistry (2020)に掲載されています。 この記事は下記論文の紹介記事です。 論文: Zhai, Jiachen, et al. "An energy model of d

油膜において発生するミルククラウンを分析

University of Stuttgartの研究グループが油膜に油滴が衝突することで発生するミルククラウンを分析しました。 本研究成果は、International Journal of Heat and Mass Transfer 156 (2020): 119768に掲載されています。 この記事は下記論文の紹介記事です。 論文: Bernard, Ronan, et al. "On the

bottom of page