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反応性銀インクを用いたテキスタイルへの印刷

NC State Universityの研究グループが、反応性銀インクを用いたテキスタイルへのインクジェット印刷法を開発しました。

この研究成果は、ACS applied materials & interfacesに掲載されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Shahariar, Hasan, et al. "Inkjet Printing of Reactive Silver Ink on Textiles." ACS applied materials & interfaces 11.6 (2019): 6208-6216.

https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsami.8b18231



ウェアラブルデバイスとして、電子テキスタイルは現在注目を集めている分野です。

電子テキスタイルの製造に必要な新しい材料、機械、およびこれらのプロセスが製造業の成長をもたらすチャレンジとして期待されています。

電子テキスタイルの発展において特に懸念されている課題が、テキスタイル(織物)上に複雑な電子構造を開発するためのパターン形成プロセスの確立です。


受動電子装置およびセンサーを埋め込むための機能性インクの織物上へのインクジェット印刷は、着用可能な電子テキスタイルの分野における新規な手法です。しかしながら、布地へのインクジェット印刷により導電性などの機能性を達成することには、布地の多孔度や表面粗さによって難易度が高い傾向にありました。

また、一般的に用いられるナノ粒子ベースの導電性インクは、インクジェットプリンタのノズル目詰まりを引き起こすことも課題の一つです。



このような課題に対し、同グループは、織布、および不織布上に粒子を含まない反応性銀インクを印刷することで、新規で信頼性が高くかつコンフォーマルなインクジェット印刷プロセスを実証しました。

粒子を含まない機能性インクは、テキスタイルの感触、質感、耐久性、および機械的挙動を変えることなく、テキスタイル構造内に導電性ネットワークを形成するために個々の繊維をコンフォーマルにコーティングすることができるとのことです。

今回の研究によって得られた結果は、低コストでかつスケーラブルな自動化された製造プロセスとしてインクジェット印刷を実現し、この印刷によって電子テキスタイル製品の設計を進めることを目的としているとのことです。




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