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循環式静電インクジェット

更新日:2019年9月9日

Virginia Commonwealth Universityの研究グループが、ノズル先端近傍の循環機構を有する静電インクジェットノズルを開発しました。。

この研究成果は、Journal of Micromechanics and Microengineering で発表されています。


この記事は下記論文の紹介記事です。

論文:

Li, Zhen, et al. "Electrohydrodynamic (EHD) jet printing with a circulating dual-channel nozzle." Journal of Micromechanics and Microengineering (2019).



静電インクジェットと紹介されることもある、電気流体力学印刷(EHD印刷)は、低コストおよび高効率で高解像度フィーチャを積層造形するための有望な技術です。

EHD印刷では、細いキャピラリーに液を満たし、液に数kVの電圧をかけ、基板との距離を数μmから数100μmに縮めます。EHD印刷とは、このキャピラリー先端と基板との間に発生する電界によって、帯電した液を吐出する印刷技術です。

本印刷手法は、ピエゾインクジェット法やサーマルインクジェット法に比べて滴下できる液滴サイズが小さい点や高粘度液を扱える点などが特徴の技術です。


EHD印刷における大きな課題の1つがノズルの目詰まりです。細いキャピラリーを用いているため、特に高濃度のコロイド状インクの印刷において発生しやすい課題です。

この課題に対応するため、本グループはインク流循環を搭載したキャピラリーを開発しました。内側のチャネルから外側のチャネルに液が循環する、二重チャンネルを有する新しいEHD印刷ノズル構成を提案しています。

本研究では、この新しいEHD印刷プロセスのメニスカスダイナミクスと噴射特性に焦点を当てて評価を行っています。

電界強度およびノズル構成の関数として、様々な噴射モード、すなわち、連続噴射、脈動噴射、および脈動液滴を調査しています。

フレキシブル基板上のドットパターンは、脈動液滴モードで動作したときの新しいEHD印刷プロセスによって実証されたとのことです。


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